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歯石は歯磨きでは落とせない? 歯周病の予防で大切な歯垢と歯石を除去する方法

静岡市駿河区にある歯医者【藤本歯科医院】です。歯周病を防ぐためには、日々の口内ケアが非常に重要です。今回は、歯垢と歯石を効果的に除去する方法についてご説明します。

歯垢とは?

歯垢(プラーク)は、口腔内に生息する細菌の集合体です。私たちが食べている食べ物の糖分や炭水化物をエネルギー源として利用し、増殖しています。食事の残りかすや唾液、死んだ細胞などと結合して、歯の表面にねっとりとした膜を形成します。この膜がまさに歯垢です。特に糖分を多く含む食事をした後には、細菌が活発になり、さらに多くの歯垢が形成されます。

歯垢の特徴とリスク

歯垢は目に見えにくいため、日常のブラッシングでは見落としがちです。しかし、放置すると以下のような口腔内の問題を引き起こす原因となります。

虫歯

歯垢内の細菌が産生する酸が、歯のエナメル質を徐々に溶かし、虫歯を引き起こします。

歯肉炎

歯垢が蓄積し、炎症を引き起こすことで歯肉が腫れたり、出血しやすくなります。

歯周病

歯肉炎が進行すると、歯を支える骨が徐々に失われ、最終的には歯が抜け落ちる可能性もあります。

歯垢の残りやすい場所

歯垢は特に、ブラッシングやデンタルフロスの使用が難しい以下のような場所に残りやすいです。

  • 歯と歯茎の境界部分
  • 歯の裏側
  • 奥歯の溝
  • 歯間部

これらの部分は、日常の口腔ケアで特に注意を払い、丁寧にケアする必要があります。

歯垢を除去する方法

歯垢を効果的に除去し、虫歯や歯周病を予防するには、以下の方法がおすすめです。

適切なブラッシング

一日に少なくとも2回、朝食後と就寝前に、2分間かけて歯を磨きます。ブラッシングの際は、歯ブラシを45度の角度で持ち、歯と歯茎の境界に優しく圧をかけながら磨くことが重要です。

フロスの使用

デンタルフロスを使い、ブラッシングでは届かない歯間の歯垢を除去します。

定期的な歯科検診とクリーニング

プロフェッショナルな歯科クリーニングによって、自宅でのケアでは取り除けない歯垢や歯石を除去できます。

これらの日常的なケアと定期的な歯科医院での検診・クリーニングを組み合わせることで、歯垢による虫歯や歯周病のリスクを大幅に低減することができます。

歯石とは?

歯石は、放置された歯垢が硬化したものです。歯垢は、細菌の生活の産物として、食事の残りかすや唾液、死んだ細胞などが結合してできるねっとりとした膜ですが、これが時間とともに石灰化して硬くなり、歯石へと変わります。歯石は、主に歯の表面、特に歯茎の近くに形成されやすく、一度できると自分でブラッシングしても除去することが非常に困難になります。

歯石が形成される過程

歯垢が歯の表面に蓄積すると、その中のカルシウムやリンなどのミネラルが唾液から沈着し始めます。数日以内に歯垢は硬化し始め、10日から2週間で完全に歯石に変わります。このプロセスは、特に歯磨きが不十分な場所や歯と歯茎の間、歯の裏側など、清掃が困難な部分で起こりやすいです。

歯石のリスク

歯石自体が直接健康に害を及ぼすわけではありませんが、その表面が非常に粗く、さらに多くの歯垢が付着しやすくなります。これにより、以下のような問題が引き起こされます。

歯肉炎と歯周病

歯石の蓄積は、歯茎の炎症を引き起こし、未治療のまま放置すると歯周病へと進行する可能性があります。

口臭

歯石やその上の歯垢は、悪臭の原因となる細菌を多く含んでいるため、口臭の原因となります。

見た目の悪化

歯石は見た目にも悪影響を及ぼし、黄ばみや歯の色の変化を引き起こすことがあります。

歯石の除去方法

一度形成された歯石は、自宅でのブラッシングやフロスでは除去が困難です。そのため、以下の方法が一般的です。

スケーリング

歯科医院で行われるスケーリングでは、専門の器具を使用して歯石を物理的に削り取ります。

ルートプレーニング

歯肉の下に形成された歯石を除去するため、歯の根の部分を滑らかにする処置です。これにより、再び歯垢が付着しにくくなります。

これらの処置は、定期的な歯科検診の際に歯科医師や歯科衛生士によって行います。歯石の除去は、歯周病の進行を防ぎ、口腔衛生の向上に重要です。定期的な歯科診療を受けることで、歯石の形成を抑え、健康な歯と歯茎を保つことができます。

まとめ

歯垢と歯石の適切な管理は、口内環境を健康に保つために不可欠です。静岡市駿河区で歯周病の治療をお考えなら、ぜひ【藤本歯科医院】までご相談ください。当院では、一人ひとりの患者様の状態に合わせた最適な治療プランをご提案し、美しく健康な歯を目指すお手伝いをいたします。

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